フューチャー・デザインとヨナス

勁草書房さんから10月20日に発売される新刊『フューチャー・デザインと哲学：世代を超えた対話』に、「第6章　将来世代への責任――ハンス・ヨナスの思想」を寄稿しました。

この共著は、フューチャー・デザインという概念を日本で普及・実践されている西條辰義さんと、研究仲間の宮田晃碩さんと松葉類が編んでくださったものです。詳細は以下をご覧ください。

西條さんは経済学をご専門とされていますが、今回は哲学に大きくフォーカスし、関連領域の哲学研究者を多く呼び集め、刺激的な執筆陣を構成されています。アーレント研究者の百木漠さん、デューイ研究者の谷川嘉浩さんと、気鋭の若手の論考が揃っており、豪華な内容です。

で、末席に加えて頂いた私は、ハンス・ヨナスの「恐怖に基づく発見術」をテーマにした論考を寄せています。

未来世代への責任を考えるとき、どのようにして未来を予見するか、ということは避けて通ることのできないテーマです。それに対するヨナスの答えは、想像されうる未来のなかで、最悪のシナリオに基づいて予測せよ、というものでした。ずいぶん消極的で、後ろ向きな考え方のようにも見えます。

なぜ、ヨナスはそう訴えるのか。ぜひ現物をお手に取ってご覧ください！